アルコールが苦手な方や控えている方向けというより、
「赤ワインが毎日飲みたいけど、アルコール苦手で飲めない」という母の為に、本当に苦労して25年前に造ってくれる造り手を探し、南フランスの蔵元に造って頂き、大大ヒットとなったソレイユ キュベ ユーコ。
「低アルコールなんて、絶対に売れないのが業界の常識」と言われてのが、その美味しさで、某テレビショッピング番組でも累計売上160万本という大ヒット商品となりました。
しかし数年前、南フランスの蔵元から「ぶどうの収穫量が減ってしまい、もう造れない。」と連絡が。
このワインを楽しみにして下さっているお客様のことを考えると、胸が痛い…。
ビジネスというよりも、母のため、ワインが苦手な方のため、アルコールを控えなくてはならない方のため、自分のライフワークとして取り組んできたソレイユ キュベ ユーコ
これで、終わりにしたくない・・・
ヒット商品なので、当然、色々な蔵元が造らせてほしいとサンプルを送ってきたこともあるけれど、チリ産は甘すぎてだめ、カリフォルニア産も甘さ過剰、ブルゴーニュのドメーヌまでサンプルを送ってくれたけれど色が薄くてもの足りない、、、
これは私の意見だけでなく、元「酒屋のおかみ」の92歳の母の意見。
日本で初めてのワインスクール岩野貞夫先生に師事した母は、結構味に煩いのです。
もうだめだ…と思った時、はっと顔が浮かんだのが、オーストラリアの蔵元カラブリアのアンドリュー。
最近はバロッサヴァレーでナパに負けない高級ワインで高い評価を得たり、創業の地ニューサウスウェールズで造っているブラックシラーズは、コンビニチェーンからも注文が来るくらいのコスパワインで、低アルコールのワインなんか造っている暇はないだろう、とも思ったが、そこはダメ元で頼んでみよう!
この話はコロナ禍の最中で、海外に行くのはまだリスクあり、と言われていた時。
「それなら、私達に行かせて下さい。」と、ヴィノスの若い女性店長二人が、手を挙げてくれました。
そして、ドイツワイン上級ケナーの資格を取得する位甘口ワインに造詣の深い保坂ソムリエと共に、アンドリューのところに頼みに行ってくれたのです。
こんな時にわざわざ来てくれるなんて、といってアンドリューは快諾してくれ、それから何度も試作を重ね、ついに昨年日本にサンプルを持って来日してくれたのです。
「これだ!」一口飲んだ時に涙が出ました。
自然な甘さはあるけれど甘すぎず、心地よい渋みは果実の甘さに溶けている。
フランス産に遜色のない、いや、もしかしたらそれ以上かもと思われる素晴らしいソレイユが出来上がりました。
早速92歳の母にも飲んでもらったところ、「美味しいね」との好感触。これはいける。商品化しよう!!と決定。
カベルネ・ソーヴィニヨン種を主体とし、メルローなどを使い、そこにイタリア品種のランブルスコなども使用しているとのこと。
そういえば、この蔵元Japan Wine Challengeという有名なコンテストで「Best sweet wine賞」を授賞しただけでなく、貴腐ワインの3ブリッジは、ヴィノスの人気10に常に入るほど人気の甘口ワイン。
甘さを残した赤ワインが上手な理由も納得です。
名前は、ソレイユ キュベユーコではなく、キュベ アンドリュー&ユーコにしようと決めました。
25年にわたるカラブリアとの友情
ソレイユを育てて下さった沢山のお客様
オーストラリアまで頼みに行ってくれたヴィノスの社員たち
そんな皆様のお陰で誕生した、新ソレイユ、是非お楽しみ下さい。
ソレイユ キュベ ユーコの
ユーコこと
種本祐子