2025.03.10

【蔵直🄬ワイン定期便】3月地酒倶楽部・蔵コース

3月、春を感じる季節になりました！日本酒蔵元も春に合わせたお酒をリリースしてくるなど、楽しさとワクワクが止まりません！皆さんも、是非いろいろなお酒にチャレンジしてみていかがでしょうか。

今月の「地酒倶楽部　蔵」は、静岡型吟醸造りの第一人者「国香酒造」と共同開発をした「巽　純米吟醸原酒」。食中に合うお酒としてフォーカスした1杯です。北海道で造られた、爽やかなミルクの旨味とクリーミーさを楽しめるチーズと共にご賞味ください。

【静岡】国香巽酒純米吟醸原酒 720ml
【北海道】二世古粉雪短熟 90g

ストーリー

「静岡型の吟醸造り」を貫く蔵元

創業より二百年近い歴史を持つ、静岡の地酒には欠かせない蔵元「国香酒造」は静岡県の西部、袋井市に蔵を構えます。水質は柔らかく酒造りには良い中軟水で仕込まれます。香りは品があり穏やか、柔らかな口当たりと雑味のない綺麗な味わいは食中に向きます。醸造時にあまり米を溶かさず、粕歩合（搾った酒粕の量）を高くすることで綺麗な酒質にするのが「静岡型吟醸」と蔵元は言います。製造量は県内でも少なく200石を満たない、極小規模な蔵です。頑なに「静岡型」の酒造りを貫き醸されたお酒は多くのファンを魅了しいています。

師：河村傳兵衛から受け継がれた杜氏名「傳一郎」

静岡型吟醸を語る上で、静岡酵母とその開発者である元・静岡県沼津工業技術支援センター研究技監「河村傳兵衛」氏の名は外すことができません。

河村氏は、静岡酵母の研究開発と、その酒造りにおける技術指導に静岡県内の各蔵元を回り、静岡県産酒の品質向上に多大なる貢献をしました。河村氏が指導した吟醸酒は「静岡型吟醸」と呼ばれ、それまで日本酒の産地としては、全くの無名だった静岡県産酒を、当時「吟醸王国」と言われるほどに押し上げたと言っても過言ではありません。

その河村氏の一番弟子と言われているのが国香の松尾杜氏です。

「洗いに始まり、洗いに終わる。」

松尾杜氏の話の中で、河村氏から教えられた酒造りは、決して簡単ではなく、また大量生産には向かない酒造りでした。一つ一つの工程、それに対する作業に意味があり、基本に忠実で手を抜けない。そんな話の中でも「洗う」という言葉が強く残ります。使用する道具の衛生管理から、搾る袋まで。特に搾る袋は何度も水で洗い、残り香、戻り香が出ないよう徹底的に洗います。丁寧に仕込まれたお酒が最後の搾りで他の香りが付かないことが重要と言います。

やまざき酒店と国香酒造

ヴィノスやまざきの前身である「やまざき酒店」山崎巽（先代）と国香酒造の先代は静岡のお酒の品質の良さを全国に知らしめるべく「静岡のお酒を見直してください」と新聞記事にも掲載し、共に静岡地酒の発展に努めてきた仲です。ヴィノスやまざきの現在でも、静岡地酒を語る上で国香酒造は欠かせない蔵と言えます。そんな国香酒造はR6BYの酒造りを取りやめました。理由は蔵の老朽化等からであると言われています。今後の展開はまだはっきりしませんが、現状でご案内できるのは当店との共同開発で醸された「巽　純米吟醸原酒」のみとなります。

＜ニセコチーズ工房＞

北海道虻田郡ニセコ町にある「ニセコチーズ工房」。2006年フランスでチーズを学んだ近藤孝志氏が創業。大手流通企業を退職後、フランスのマミロール国立乳製品学校とプサンソン近郊の小規模チーズ工房でチーズづくりを学んだ息子さんの裕志さんも加わりチーズ工房を営んでおります。

GREEN WEB｜安定より挑戦を続けるチーズ～ニセコチーズ工房～

おいしいチーズ造りに欠かせないのが質の高い生乳と水。ニセコ連山の麗でのびのびと健康に育った牛から搾った良質な生乳、冬の豪雪がとけ、山々の土や岩盤を通して得られる豊富で新鮮な水。その二つが揃っているニセコを工房の地として選び、より多くの方に、安心してお召し上がっていただけるチーズ造りをされています。

商品詳細

日本酒：【国香　巽　純米吟醸原酒 720ml】

国香酒造の人気銘柄「傳一郎」をベースに、通常よりも少し旨味と辛味を利かせた純米吟醸酒。色々な食事と試していただきたいという思いから、あえて原酒で瓶詰しおります。静岡型吟醸らしいメロンやバナナを思わせる香り、口あたりは柔らかくお米の旨味も感じます。後半は辛味とキレを感じるバランスの取れた味わいです。今回は、チーズと合わせていますが、様々なお食事とおたのしみください。

産地：静岡県
蔵元：国香酒造
原材料名：山田錦
精米歩合：麹50％、掛米60％
アルコール分：17度～18度未満

おつまみ：【二世古　粉雪　短塾】