他社の大手インポーターにいた私が、ワイン業界ではありえない「ヴィノスやまざきの謎」を解明するため、ひっそりと始めたこの謎解き日誌。
今回は、インポーターにはない、実店舗のある小売ならではの謎を解き明かしたいと思う。
きっかけは、SNSで見かけたこんなツイート。
「ヴィノスやまざきさんの売り場って、味わい別で棚が分かれていて、わかりやすい。」
ヴィノスやまざきってどこのお店も
— KOZEのワインブログ (@kozewine) May 21, 2021
ワイン売り場「すっきりめ赤」とか味わいで区分してます??あんまり各店舗見たことないから自信なし。
あと、この類の売り場表記してるチェーンってほかにあるんだろうか…。
個人的にわかりやすくてとても良いと思ってる。
多くの百貨店やスーパーマーケット、ワインショップは、「産地別」や「品種別」で分類されている。
プロ目線で見ると、自分の探している銘醸地のワインやブランド、特定の品種がすぐ見つかって便利だ。
だから正直、初めてこの「味わい別」売場を見た時には「え、これは一体何・・・?」と戸惑った。
しかしながら、ワインを初めて飲むお客様にとってはどうだろう。
「産地」や「品種」でワインを探す人は、どれだけいるのだろうか・・・。
たとえば、チョコレート専門店に行ったとして、「●●産のチョコレート」、「カカオ品種●●で造られたチョコレート」を基準に探すだろうか?
いや・・・絶対に「甘い/苦い」「ブラック/ホワイトチョコ」など、味わいで探すだろう。
ワインも同じ。ヴィノスやまざきなら、味わい別で並んでいるから、産地や品種が分からなくても、自分の好みの味わいを探し出せるのだ。
早速、味わいごとになっている棚から、これはコスパが良い!と思ったワインをメモしておこう。
■しっかりした味わいの「コクあり赤」なら・・・「ローラン・ギヨ赤」
コクのあるフランスワインって高そう・・・と思う方も多いかもしれない。
でも「ローラン・ギヨ赤」は、通常1,680円のところ、今ならなんと会員価格で980円(税込1,078円)で買うことができる。
南フランスの太陽をたっぷり浴びて完熟したぶどうが織り成す果実味、樽熟成によるスパイシーさ・・・
そのまま飲んでも美味しいが、お肉が食べたくなるボリューム感だ。
■暑い夏に飲みたいフレッシュな「すっきり白」なら・・・「ドメーヌ・マリオン・リシャール シャブリ」
夏に飲みたいすっきり白ワインの代表格と言えば、フランス産の「シャブリ」。
シャブリは酸っぱい・・・と思っていた私のイメージを180度覆したのが「ドメーヌ・マリオン・リシャール シャブリ」だ。
「あのシャブリがどうしても忘れられなくて・・・10年前に一度は輸入をやめたけど、なんとかもう一度輸入したくて!」と社長が言うものだから、どれだけのものかと思っていたら、これは仰天。
きれいな酸味がありながらも、驚くほどの果実味があって飲みやすい・・・!
前回入荷するや否や店頭から消えてしまったので、特別価格で買える今、ケース買いしなければ・・・。
今回の日誌で売り場の秘密を書きながら、先日社長が言っていた言葉を思い出した。
「私たちは小売りのプロ。ワインの知識はもちろん必要だけど、いかにお客様が欲しい情報を、分かりやすくお伝えできるのかが大切。
だから、他のワインショップと違って、売り場だって味わい別にワインを並べているの。売り場作りから、接客、販促物に至るまで、お客様に寄り添うことを忘れないようにしないといけないよ。」
一人前の小売りのプロになるために、私にはまだまだヴィノスやまざきで修行が必要だ・・・。
常に、お客様の目線で考える事を忘れないようにしないと。
そう思いながら、今日はここまで。
ヴィノスやまざきの謎解きソムリエ
すみません、今回も匿名でお願いいたします。