昨日に続き、本日はヴィノスのもう一つの国産ヌーヴォー「国産ソレイユ・ヌーヴォー2020」をご紹介させていただきます。
甘口&低アルコール(6%)で、「アルコールが苦手でも美味しく飲める」と全国のお客様からご好評いただいている赤ワイン「ソレイユ・キュヴェ・ユーコ」は、 南フランスのワイナリーにお願いし、特別に造っていただいている当店のオリジナルワインです。
そして例年11月には、その年に収穫したぶどうから、季節限定の「ソレイユ・ヌーヴォー」をお届けしてきました。 しかし、今年は新型コロナの影響もあり、いつも通りヌーヴォーを造ることが難しいとの連絡が入ったのです・・・
このピンチに、社内では「今年は、ソレイユ・ヌーヴォーはあきらめようか」という声も出たのですが、 毎年楽しみにしてくださっているお客様のことを思うと、どうしてもあきらめきれず・・・
「フランスが無理なら、国産で造れないかな?」
こう思い立って、ヴィノス初の「国産ソレイユ・ヌーヴォー」への挑戦がスタートしました。
■国産ソレイユ・ヌーヴォーへの挑戦・・・!
まずは、国内の様々なワイナリーにお願いしてサンプルを取り寄せましたが、なかなか店長たちが納得できるワインがありませんでした。
そんな時、長野にある「信濃ワイン」が美味しい甘口ワインを造っていると聞き、さっそく連絡したところ、 「お客様が求めるものなら、よろこんで、やってみます。」というお返事をいただきました。
さっそくサンプルを飲んだところ、「これは美味しい!ぜひこれでやりたい!」と、店長たちから次々と賛同の声があがったのです。
その後も何度も話し合いを行い、ついに2020年のソレイユ・ヌーヴォーが完成したとの連絡が・・・!
さっそく、長野県・塩尻にある信濃ワインを訪ねました。
オーナー兼醸造責任者の塩原さんが、「自信をもってお届けできるワインができました!」と、笑顔で私たちを迎えてくれました。
信濃ワインは、塩原さんで4代目の老舗ワイナリー。
ワイナリーの地下にはカーヴがあり、クラシック音楽を流しながらワインを熟成させているそうで、私たちが見学した際も、心地よい音楽の中ワインが熟成されていました。
クラシック音楽の波長がワインをより美味しく、まろやかにしてくれるそうです。
今回「国産ソレイユ・ヌーヴォー」に使用したのは、コンコードというぶどう品種。
食用でも美味しく、華やかなぶどう由来の香りと、たっぷりとした甘みが楽しめます。
実際に使用したコンコードの畑も見学させていただきました。
除草剤などは使わない自然な栽培方法をとっており、すべて手作業で収穫を行っています。
2020年は7~8月まで雨が続きましたが、お盆以降は晴天が続き、糖度と酸度のバランスが取れたぶどうが出来たとのことです。
試飲の前に、「ソレイユ・ヌーヴォー」に使ったコンコードのぶどうを試食させていただきました。
カベルネ・ソーヴィニヨンやメルロと比べると粒が大きく、果汁も多いので、とても甘く、口に含むとジュワっと果実の旨みが染み出します。
「こんなに美味しいなんて!」と、このぶどうから「ソレイユ・ヌーヴォー」が造られているかと思うと、期待が膨らみました。
■ヴィノス初の「国産ソレイユ・ヌーヴォー」その味わいは・・・!?
そして、いよいよ「ソレイユ・ヌーヴォー」のテイスティング。
色はとても濃く、しっかりとした紫色。まだろ過をしていない状態だったので濁りがありましたが、瓶詰め前にろ過を行い、鮮やかな赤紫に変わるそうです。
香りはとてもフレッシュ・・・!
ぶどうの香りがグラス一杯にふくらみます。
飲んでみると、新鮮なぶどう果汁をそのまま飲んでいるかのような、あふれるジューシー感と旨み・・・!
甘みはしっかりあるのに、余韻はべたつかない、自信をもっておすすめできる「ソレイユ・ヌーヴォー」に仕上がっていました。
ナチュラルなぶどうの旨みを感じたため、塩原さんに醸造方法を詳しく伺うと、なんと酸化防止剤が無添加とのこと!
最近では、店頭で「酸化防止剤が無添加のワイン、ありますか?」という問い合わせもいただくようになりましたが、 信濃ワインでは、まだ消費者からの需要がそれほど高くない頃から、無添加のワインを造っていたとのこと。まさに「無添加ワインの先駆け」といっても過言ではありません。
また、ぶどうの発酵中は2時間おきに状態をチェックし、寝ないで醸造を行うこだわりよう・・・
数値だけではない、長年の経験から培われた知識と感覚で醸造を行うので、目が離せないとおっしゃっていました。
ヴィノスやまざきと信濃ワインのこだわりが詰まった「国産ソレイユ・ヌーヴォー2020」は、間もなく11月14日(土)から発売となります!
ぜひ楽しみにお待ちください。
国産ヌーヴォーチーム ソムリエ 田川