ボジョレー・ヌーヴォーの解禁まで、あと約1ヶ月!
当店では毎年この時期、ボジョレー・ヌーヴォーの味わいの最終チェックのため現地を訪問していますが、今年は訪問できません。そこで、瓶詰前のタンクサンプルを現地から取り寄せて試飲を行い、今年の味わいをしっかりと確かめました。
当店のボジョレー・ヌーヴォーを造ってくれる匠たちは、今年も納得のヌーヴォーを造ってくれました。
まだこれからもう少し熟成してから、瓶詰めを行いますので、ぜひ楽しみにお待ちいただけたらと思います!
そこで本日の『食いしん坊Cookブログ』では、ボジョレー・ヌーヴォーをよりいっそう楽しむための郷土料理「グジェール」をご紹介いたします!
■グジェールとは?
フランス・ブルゴーニュ地方の郷土料理で、チーズを生地に混ぜて焼き上げたシュー生地のこと。
ブルゴーニュ地方南部のボジョレー地区でも、家庭でよく楽しまれています。
熟成した旨みたっぷりのハードチーズ「コンテ」や「グリュイエール」などを使用することが多く、サクっとした生地の食感と、香ばしいチーズの風味がたまりません・・・!
現地でのボジョレー・ヌーヴォー解禁時は、各家庭やビストロで、ヌーヴォー片手にグジェールを頬張るのが定番!軽めの赤ワインだけでなく、樽熟成したコクのある白ワインともよく合います。
シュー生地はきれいに膨らませるのがけっこう難しいのですが・・・本日はご自宅で簡単に出来る、ちょっとした裏技を使った失敗知らずのレシピをご紹介いたします。ぜひお試しください!
当店のボジョレー・ヌーヴォーを造ってくれる匠の一人が、ドメーヌ・シャテルスの醸造家でありオーナーのパスカルさん。
当店では「頑固おやじ」の愛称で呼ばれていて、良いぶどうが収穫できて美味しいワインができるまでは、一切の笑顔も見せない・・・という、職人気質な方です。
しかし、その腕前は折り紙つき!
現地の醸造家や専門家が選ぶヌーヴォー・コンクールにおいても、過去何度も最高賞を獲得しています。
自分たちで栽培した自家ぶどうだけでワインを造る彼は、ぶどうの生育期間は毎日畑に出て、ぶどうの状態を毎日自分の目でしっかりと確認し、完熟したタイミングで収穫します。
これが、当たり前のように思えて実は非常に難しく、自分たちの畑をしっかりと理解しているからこそ、フルーティな果実味あふれる味わいのヌーヴォーを造ることができるのです。
さらに2019年からは、環境に配慮したぶどう栽培を行う農家だけが認められる、フランス政府公認のサステイナブル(保全農法)認証「HVE」の最高ランクも取得しています。
そんなぶどう農家でヌーヴォー職人のパスカルさんですが、実はヌーヴォー(新酒)だけではなく、熟成させた本格ワインも、当店でファンの方が多いのです。
それが、こちらの樽熟白ワイン「シャテルス・ブルゴーニュ・ブラン」。
買付隊が初めて彼の白ワインを飲んだ時の第一印象は、ピュアでミネラル豊富、繊細な味わい。
同じブルゴーニュ産の「モンラッシェ」や「ムルソー」といった銘醸村の有名白ワインと比べると、どこか線の細さが目立ち、物足りない味わいでした。
「日本のお客様に、2000円前後の手頃なブルゴーニュ産のシャルドネ、しかも樽熟成したコクのある白ワインは造れないか?」
こう何度もお願いし、当店のお客様用に造っていただいたのが、こちらの一本なのです。
ラベルには「Pour Vinos Yamazaki(ヴィノスやまざきのための)」の文字が刻まれています。
当店のリクエストに応えるうちに年々品質が向上し、香りはよりアロマティックに。
そして樽での熟成により、バターのようなリッチや香ばしさ、コクを感じます。
今ではワイン通の方をはじめ、多くの方からご支持をいただく1本となりました。
本日ご紹介した「グジェール」のチーズの風味は、このコクのある白ワインともよく合います!
そして、そんな「頑固おやじ」と共に造り上げた今年のボジョレー・ヌーヴォーは、絶対の自信アリ!
私自身も他の店長と一緒に試飲をして、その味わいを確かめました。
実は、過去にパスカルさんのもとを訪問した際に、彼のお料理上手な奥さんが、おもてなしで「グジェール」を用意してくれたことがありました。ぜひボジョレー・ヌーヴォー解禁時には「グジェール」をご自宅で作って、解禁の瞬間を一緒に楽しみましょう!