日常的に飲むなら…もう一つのレイニャック

レイニャックはボルドーの人気シャトーのワインでありながら、あえて「シャトー」という言葉をラベルから外したワイン。
※レイニャックの詳細はこちらのブログをご覧ください。

蔵元の名前は「シャトー・ド・レイニャック」ですのが、その当主のイヴ・バテロさんが、ボルドーの既存の商習慣から飛び出して造ったスーパーワインが、「レイニャック」なのです。

シャトー・ラフィット・ロートシルトなど1級グランヴァンを超える評価を得たこともある、世界クラスのグランヴァン(格付けワインレベルのワイン)が、「レイニャック」なのです。

  

が、実はこの蔵元のスタンダードワインは、シャトー・ド・レイニャック。
ヴィノスやまざきでは、「シャトー・ド・レイニャック 赤ラベル」として販売しています。


ラベルの上を良く見てみると…
レイニャックのほうは、「グランヴァン」
シャトー・ド・レイニャックのほうは
「シャトー」
と、小さな文字で書かれています。

こちらのシャトー・ド・レイニャック、あまりPRはしてこなかったのですが、実はレイニャックに負けず劣らずの素晴らしいワインなのです。
    

①グランヴァン並みの収穫量
ワインはレイニャックと同じ畑。
若干レイニャックよりは若い葡萄も使うようですが、レイニャック自体の樹齢もどんどん古くなり、リリースした頃のグランヴァン・ド・レイニャックと遜色のない葡萄の質。平均樹齢が30年と、立派な古木から収穫されています。
そして、収穫量も1ヘクタールあたり35ヘクトリットル(レイニャックは一級シャトークラスの30ヘクトリットル)、たとえば
ボルドーの格付けの2級クラスレベルでも、1ヘクタールあたり45~50ヘクトリットルだと考えると、この収穫量は、とてつもなく少ない。
つまり、濃厚で高品質なワインが出来るということなのです。

     
②醸造責任者は、あのミシェル・ロラン氏
グランヴァン・ド・レイニャックも同じくですが、醸造を手掛けるのは、世界の超高級ワインの醸造指導を行う、ミシェル・ロラン氏。
最近では彼の手掛けたカリフォルニアワインなどが、カルトワインとして数十万に価格が跳ね上がっており、手に入れるのも困難なワインが多いのですが、レイニャックを立ち上げたメンバーの一人として、
ミシェル・ロラン氏が手掛けているのです。
  
    
③柔らかい味わい
2020年はボルドーの最良年。
とにかく濃厚で柔らかく、そして
渋みがひたすらきめ細かく、口の中で果実味たっぷりの味わいと香りを堪能したあと、するりと喉をすべっていくのです。
若い年号のボルドーワインは、どうしても固く飲みにくいのですが、
●完熟した素晴らしい葡萄を手摘みしている
●メルローの比率が70%と高い
●グランヴァン・ド・レイニャックで使った1年樽を使っている
ことで、新樽より柔らかになるんですね。


とにかく美味しくて、今飲むのにおすすめです。
ボルドーのグランヴァンがどんどん値上がりしている今、5大シャトーにも負けない、グランヴァン・ド・レイニャックのスタンダードワイン、シャトー・ド・レイニャックは、「日常的に飲めるレイニャック」として、その手頃な価格が嬉しいワインです。


最近、レイニャックを訪問した人だけが買える「幻の超高級レイニャック」がワインマニアの中で話題らしいので、葡萄をこちらのワインに使用すれば高く売れるのに、やはり、ヴァテロさんは本物の商売人。
昔から取引のある地元のビストロなどで
愛されてきたシャトー・ド・レイニャックを手頃な価格で造り続けています。

ボルドー最良年の2020年が入荷しました。
ぜひ毎日のハウスワインとして「シャトー・ド・レイニャック 赤ラベル 」、お楽しみいただければ幸いです。


レイニャックを30年愛飲している
元祖買い付け隊長
種本祐子

この記事を書いた人

買付隊長 種本 祐子

買付隊長 種本 祐子

静岡県生まれ。1987年、実家である山崎酒店に入社。先代から受け継いだ「店はお客様のためにある」の思いで、フランスの無名産地より安くて美味しいワインの直輸入を決意。生産者の元を自分たちの足で訪問・交渉し、お届けする「蔵直便」のワインビジネスを始める。現在は取締役社長として、直輸入型ワインショップ「ヴィノスやまざき」を全国に展開する。日本ソムリエ協会認定シニアワインアドバイザーの資格を保有。

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