新静岡セノバ店、店長です。
今日はお客様へ待ちに待った嬉しいお知らせがあり、こうして筆を執らせていただきました!
ヴィノス創業の地である静岡県では、商業施設や飲食店が少しずつ営業を再開し始め、セノバ店が入っている商業施設「新静岡セノバ」も、本日5月18日から約一カ月ぶりに、全館の営業を再開いたしました!
ヴィノスのセノバ店は、館内の他のテナントが休業するなか、「生活を支えるお店」として、時間を大幅に短縮して営業を続けてきました。
緊急事態宣言のあいだも、お店に足を運んでくださったお客様。
まだまだ外出をできるだけ控えなければならない状況で、お店に行きたいけれど難しいというお客様。
これまで支えてくださった全てのお客様に、今日はどうしてもメッセージをお届けしたいと思い、先輩たちにお願いして、こちらのブログを発信させていただくことにいたしました!
静岡では、徐々に飲食店や商業施設が営業を再開してきましたが、家に帰ってニュースをつけると、
いまだ世界各国の深刻なニュースがいまだに飛び交っています。とくにアメリカは世界で一番深刻で、毎日心を痛めています。
私は昨年7月、初めて買付隊に同行させていただきました。
そのとき訪問したのが、アメリカ・カリフォルニアだったのです。
買い付けは初めてでしたが、アメリカというと写真などで見るナパヴァレーのイメージがあり、またアメリカの農業というと広大で、とにかく大規模なものを想像していました。
・・・が早速、そんなイメージが覆るようなワイナリーを訪れることになります。
カリフォルニア中部、モントレーという海や街並みが非常にきれいなリゾート地。
眼下に広がる広大なぶどう畑を尻目に、買付隊は車でひたすら山の中を登っていきます。
ガードレールも道案内の看板もない険しい山道をひたすら車で奥へ奥へと進んでいくので、
途中で「道を間違えているんではないか?」と疑ってしまうほどの険しさです。
そうして4時間かけて山をいくつも超えた先にようやくたどり着いたのは、リゾート地の広大な畑でもなく、ナパヴァレーのような大きく立派なテイスティングルームがあるわけでもない。
蔵にツタが這い、まるで小屋の様な小さなワイナリーだったのです。
この小さなワイナリーは、ヴィノスやまざきの長年のパートナー蔵元である「ジオリス」。
モントレーの山奥、カーメル・ヴァレーという、まさに「秘境」としか言えないようなこの場所ですが、現地でもハリウッドスター御用達として話題となり、知る人ぞ知るワインです。
ヴィノスのワインを良く知る静岡のお客様からも大変人気があるワインで、古いお客様の中にはジオリスが好きすぎて、ご自身でレンタカーを借り現地まで行かれた方もいらっしゃるほどです。
(行くまでの道が険しすぎて、残念ながら次に行く予定はないそうですが…)
到着すると、ウォルターさんはまるで古くからの親友のように買付隊を出迎えてくれたことに、改めてパートナーとしての絆を深く感じました。
畑を見てみると、山の斜面や日当たりを考慮し、目の届く範囲でだけのぶどう栽培がおこなわれています。
畑には有機栽培の象徴でもある薔薇が植えられ、農薬を最小限に抑えたサスティナブルな農業をしていることが見て取れます。
ジオリスは大きな蔵元ではないため、それぞれのワインはとても丁寧でピュアなぶどうの味わいが感じられるのが特徴です。
その中でも特に「ジオリス・メルロ2016」は、グラスに顔を近づけた瞬間に感じ取れる力強い香りと口に含んだ時のシルキーで滑らかな口当たり。
そして、後からブラックベリーなど熟した黒い果実の濃厚な果実味に黒こしょうの風味も感じます。
その絶妙なバランスに、思わず「美味しい・・・」と唸ってしまうワインでした。
じつは、現地を訪問するまで、私はいつも「ジオリスのワインは高い!」と思っていました。
でもこの印象は、現地を訪れ、実際に彼らの畑やワイン造りを見たらガラリと変わり、「これだけこだわっているからこそ出せる味わいなんだ・・・それならば、7800円でも安い・・・」と思い直しました。
万が一、この味わいでもっと気軽に飲めるワインがあれば凄いことです。
そこで生意気にも、ウォルターさんにこう尋ねてみたのです。
「この美味しさで、もっとお手頃なワインはありませんか?これは私の年代のお客様が普段飲むには価格が高すぎて、美味しさを伝えることができません。」
私の言葉にウォルターさんは苦笑しながらも、「今はまだ開発途中なんだけど…」と言って、おもむろにこのジオリス・メルロと、何か違うボトルのワインを飲ませてくれました。
それは先ほどのメルロよりも若々しい果実味と、華やかな印象を感じ、またしっかりとした樽熟成のニュアンスも残る、濃厚なワインでした。
・・・「これだ!」と心の中でガッツポーズ。
買付隊一同も「日本のお客様に喜んでもらえる味に違いない!」と喜びを隠せません。
こうして出来上がったのが、「ジオリス・ファミリーワイン赤」です。
こちらのワインはジオリス・メルロと同じメルロを65%も加えているのに、お値段は3,500円と、私も納得の価格でご用意することが出来ました!
またラベルも、ジオリスの昔からのシンボルマークである「太陽」をあしらったラベルにしてもらい、昔からご利用いただいている静岡のお客様にも、「懐かしいねぇ」とすぐに手に取っていただくことができました。
只今WEBショップ、店舗共に入荷待ちとなっておりますがご安心ください…
もうすぐ第2便が到着となります!
アメリカでは一部流通業を中心にコロナの影響で遅れが出ておりますが、嬉しいことに、ワイン造りに関しては他ワイン生産国同様、ワイナリー=農業なので、代わりなく続けていられるとのこと。
ジオリスも、「今後新しい生活様式(New Normal)に世界が変わっていく中で、これまでには考えれなかったけれどもマスクの着用を徹底したり、ソーシャルディスタンスを取りながらの生活に少しずつ慣れていかなければならない。
それでも、ヴィノスやまざきや日本のお客様、そしてジオリスのワインを愛してくださる方のために、ワイン造りをやっていくことは変わらないよ。」とメッセージをくれました。
全国のヴィノスやまざきはまだまだ本格的な再開とはなりませんが、静かに少しずつ動き出し、お客様の笑顔に会えることが、今の私にとって、本当にうれしいことです。
ぜひ、次回店頭にいらっしゃった際にはジオリスの「太陽のマーク」を思い出していただければと思います!