「ボルドーの最高峰のワインは何だと思いますか?」
先日、ある方から質問を受けました。
先日、ある方から質問を受けました。
フランス・ボルドー地方は世界屈指のワイン産地。
土壌・気候と共に恵まれ、長い歴史の中で、世界のワイン生産地が目指すワインが数多く造られてきました。
王室晩餐会や小説、映画の中でも語られ、ボルドーワインの知識は知っておくと役立つことが多いかもしれません。
土壌・気候と共に恵まれ、長い歴史の中で、世界のワイン生産地が目指すワインが数多く造られてきました。
王室晩餐会や小説、映画の中でも語られ、ボルドーワインの知識は知っておくと役立つことが多いかもしれません。
ボルドーを流れるジロンド河口と、その支川であるガロンヌ川とドルドーニュ川が恵まれた土壌を造り上げ、高品質なワインに大きな影響を与えています。
「右岸」と呼ばれるのは、北部のドルドーニュ川右岸の地域。
最も有名なのは、シャトー・ペトリュス、シャトー・オーゾンヌ、シャトー・シュヴァル・ブラン等のメルロー品種のワインたち。
右岸のワインは格付けはされていませんが、左岸の格付けシャトー以上の価格で取引されています。
右岸のワインは格付けはされていませんが、左岸の格付けシャトー以上の価格で取引されています。

「左岸」とは、ガロンヌ川左岸の地域全般を指し、特に1855年のパリ万博の時に1級から5級まで格付けされた「格付けワイン」が有名、特に1級のシャトー・マルゴー、シャトー・ラトゥール、シャトー・ラフィット・ロートシルト、シャトー・ムートン・ロートシルト、そしてシャトー・オーゾンヌは世界的な「ブランドワイン」でもあるのです。

そんな右岸と左岸の間の、格付けされていない土壌に目を付けたのが、実業家のイブ・ヴァテロ氏。

右岸と左岸の良いところを両方ワイン造りに生かせると、親友の世界的醸造の第一人者であるミシェル・ロラン氏と共に畑を購入し、栽培環境のために湖まで作り、新しい醸造技術も取り入れて、「レイニャック」を生み出しました。

そんなレイニャックは、ブラインドテイスティングで5大シャトー以上の評価を得る など、ワインジャーナリストからも高い評価を獲得。
最初は「お金持ちの道楽?」と思っていた私も、ヴァテロ氏の情熱を認めざるを得ない位、人気のワインとなりました。
最初は「お金持ちの道楽?」と思っていた私も、ヴァテロ氏の情熱を認めざるを得ない位、人気のワインとなりました。

そんなレイニャックですので、ボルドー最高峰のワインはレイニャックなのでは!?なんて思われる方もいるかもしれないのですが、そんなレイニャックを超えるとてつもないワインがあるのです。

そのワインは、「バルチュス」。
バルチュス 2014|ヴィノスやまざき|ワイン通販
バルチュス 2014|ヴィノスやまざき|ワイン通販
ヴァテロさんは、レイニャックをここまで育てるのに人生をかけてやってきた、本当に凄いビジネスマンです。
そんなヴァテロさんは、一方で、家族を心から大切にする一家の主でもあります。
ビジネスでは何度も厳しい話し合いをしたこともありましたが、商談の後、ご家族との会食になると、とにかく別人のように柔らかな表情になります。
ちょうど、レイニャックが話題になり始めた時に、3番目のお子さん、バルタザール君が生まれ、ヴァテロさんはそれを機にファミリーワインを造ろうと考えました。

人生の節目、3人の子供たちを持ちレイニャックもトップワインとして認められた….
そんな家族への感謝の気持ちと、メルローで造られたグラン・ヴァン「ペトリュス」をいつか超えたい…そんな気持ちで造り上げたのが、「バルチュス」なのです。
そんな家族への感謝の気持ちと、メルローで造られたグラン・ヴァン「ペトリュス」をいつか超えたい…そんな気持ちで造り上げたのが、「バルチュス」なのです。
自慢のメルロー種を100%使い、
新樽にて、特許を取った特別な醸造法でゆっくりと時間をかけて発酵、
そしてその後、樽をまわしながら長期に渡り熟成するのです。

驚くべきは、その収穫量。
ワインは1ha当たりの収穫量で、その品質や高級度が予測できるという側面もあり、例えば、格付けされた2級クラスで40~50hl、1級シャトーで30~35hlなど、高級シャトーほど収穫量をぐっと絞っています。
ワインは1ha当たりの収穫量で、その品質や高級度が予測できるという側面もあり、例えば、格付けされた2級クラスで40~50hl、1級シャトーで30~35hlなど、高級シャトーほど収穫量をぐっと絞っています。
そんな中、レイニャックは1級並みの30hl、そしてバルチュスは25hlという少なさ!
なんと、シャトー・ペトリュスと変わらない収穫量なんです!

私も仕事がら、シャトー・ペトリュスやシャトー・マルゴーといった、超高級ワインを試飲する機会がありました。
ペトリュスを初めて飲んだ時には、その濃厚で、しかし柔らかな味わいに魅せられました。
(自分のワインの好みは仕事に反映しない主義ではありますが、ここだけの話、メルロー、それも高品質のメルローが大好きです。)
(自分のワインの好みは仕事に反映しない主義ではありますが、ここだけの話、メルロー、それも高品質のメルローが大好きです。)
そして、バルチュスを飲んだ時には、もう、濃厚できめ細かなタンニンが溶けていて、味わいの中に複雑で奥深い要素がぐんぐん押し寄せてきました!

これは、ヴァテロさん、とんでもない価格を付けるのだろう…
ペトリウスに負けない数百万?数十万?
ペトリウスに負けない数百万?数十万?
なんて、ドキドキしたほどです。
そしてワイン名前を聞くと、
「このワインは、私の家族と、目標だったペトリュスに対するオマージュなんだ。
なので、息子の名前『バルタザール』と『ペトリュス』をオマージュして『バルチュス』と名付けたんだ。」
と。

さらに、ラベルは奥様のステファニーさんがデザインを担当。
毎年オシャレな色合いで変わるラベルは、ステファニーさんのアイディアなんです。
毎年オシャレな色合いで変わるラベルは、ステファニーさんのアイディアなんです。

特別にお譲り頂いた「バルチュス2014」を口にして、もう言葉はありませんでした。
とにかく濃くて、これぞメルロー!!!
口の中ではじける果実味と、ひたすらきめ細かいタンニン、そしてヴァテロさんの人生と情熱がすべて溶け込んだ「バルチュス」は、私の中では、悔しいけれど、ボルドー最高峰のワインかもしれません。
とにかく濃くて、これぞメルロー!!!
口の中ではじける果実味と、ひたすらきめ細かいタンニン、そしてヴァテロさんの人生と情熱がすべて溶け込んだ「バルチュス」は、私の中では、悔しいけれど、ボルドー最高峰のワインかもしれません。
もちろんペトリュスも最高峰。でも、毎月楽しめるこの価格は、やはり飲み手にとっては最高峰と言えるでしょう。
ボルドーワインに人生をかけた男が、家族の為に造ったバルチュス。
ボルドーワインの歴史に名を残すかもしれません。
かなり長く熟成できる本格的ワイン。6本の木箱入りもございますので、ご希望の場合はお問合せくださいね。
ボルドーワインの歴史に名を残すかもしれません。
かなり長く熟成できる本格的ワイン。6本の木箱入りもございますので、ご希望の場合はお問合せくださいね。
右岸にワインにはちょっと煩い?
実はサンテミリオンのワインの騎士の資格を持つ
ヴィノスやまざき元祖買付隊長 種本