ファーマーズ(農家の)こだわりワインが入荷しました!

緊急事態宣言が、ようやく全面的に解除されましたね。
まだまだ気を抜けませんが、それでも少しほっとした気持ちになった方も多いのではないでしょうか。

もともと飲み会が大好きだった私ですが、ここ一カ月ですっかり家飲みが板についてしまいました。
お客様からも、おうち時間を当店のワインと一緒にお楽しみいただいている様子を、
SNSでたくさん投稿していただいております。誠にありがとうございます!
 
つい先日、私にとって非常に思い入れのある一本を投稿してくださったお客様がいらっしゃいましたので、
居ても立っても居られず、本日ご紹介させていただくことにしました!

 

ネルソン・メルロ
 
「手頃で美味しい」「リピートしたい」というお声を頂戴したこちらのワイン。
じつは、日本のお客様のお手元に届くまでには、長い道のりだったのです…
 
 
 
造り手のネルソン家との出会いは、今から約3年以上前。
 
カルフォルニア随一の高級ワイン産地、ナパ・ヴァレーをご存じの方もいらっしゃると思います。
有名ワイナリーの豪華なテイスティングルームが軒を連ねていますが、実はこうしたワイナリーも郊外のぶどう農家からぶどうを購入してワイン造りを行っていることもあるのです。
 
華やかなナパ・ヴァレーの有名ワイナリーを陰から支えることもあるぶどう農家ですが、通常彼らにスポットが当たることは、ほとんどありません。
 
ヴィノスやまざきの買付隊は、「品質のいいぶどうを使った、だけど手頃で美味しいワインを見つけたい!」という思いから、こうした有名ワイナリーにぶどうを卸しているぶどう栽培農家も訪問しています。
 
こうして出会ったのが、ナパ・ヴァレーから車で2時間ほど移動したメンドシーノと呼ばれる地区で、自然派のぶどうからワイン造る「ネルソン・ヴィンヤード」です。


 
買付隊がこの農家のワインを輸入し始めたきっかけは、彼らがナパ・ヴァレーの有名蔵元にぶどうを卸しているだけでなく、今では現地でも希少な品種「オレンジ・マスカット」の栽培を行っていたためでした。

オレンジ・マスカットは、オレンジの花やマスカットのような華やかな香りが特徴の白ぶどう。
このぶどうから造る甘口ワインが、今から約10年前、ヴィノスの店頭で大ヒットしていました。
 
ところが近年、カリフォルニアワインの人気に伴い、古来の品種から、世界的な有名品種への植え替えが、多くの農家で行われています。

いまでも大切に「オレンジ・マスカット」の畑を守り続けられるのは、この地で50 年以上ぶどう栽培を続けてきた、家族経営のネルソン家だからこそです。


この時買付隊が、もう一つ「手頃で美味しく、日本のお客様に届けたい!」と思ったワインが、先ほどの赤ワイン「ネルソン・メルロ」でした。


さっそく輸入したい!と交渉をしましたが、返ってきた答えは「ノー」…
 
「うれしいけど、すぐに販売できるワインは無いんだ」と話すグレッグさん。
 
詳しく話を聞くと、長年ぶどう栽培を行ってきたネルソン・ヴィンヤードは、ナパ・ヴァレーの大手ワイナリーにもぶどうを提供しているため、ぶどう自体が予約でほぼ売り先が決まってしまうのだそうです。
 
それならば…と、買付隊はネルソン親子のもとまで何度も足を運び、ぶどうの品質を確認し、収穫前に予約することで、ようやく輸入を実現することが出来ました。

 

 
しかし、ヴィノスのこだわりは、これだけではありません!
 
私自身も同行した、昨年夏の買付時のこと。
現地で試飲をした際に、「美味しいけど、ヴィノスのお客様のためにもっと濃い味わいにしたい…!」と、さらに樽での熟成を施してもらいました。

 

 
ワインは木樽で熟成させることで、より複雑で深みのある香りと味わいになります。
元々はぶどう農家が本業の彼らは、ぶどうの味わいを活かした、樽熟成をしないフレッシュなタイプのワインを造っていました。
しかし、「日本のお客様のためにやってみるよ!」と、樽での熟成を快諾してくれたのです。
 
そのおかげで、より果実の濃縮感を感じ、より深みのある味わいに仕上げることができました!
 
何度も交渉を重ねて実現した、ネルソン・メルロ
お肉料理との相性も抜群の味わいに仕上がっておりますので、ぜひまだお召し上がりいただいていない方にもお試しいただければ幸いです。
 
商品部 保坂