日々の暮らしに寄り添う、みりんと日本酒

今月発売となったdancyu3月号の日本酒特集で、ヴィノスやまざき静岡本店が掲載されました。

当店で取り扱いをしている日本酒の他、地元静岡の酒蔵が造る「飛鳥山 純米本みりん」の取扱店としても紹介されています。

「えっ、ワイン専門店なのに、みりんも取り扱っているの?」
そう思われた方もいらっしゃるかもしれません。

静岡の小さな酒屋としてスタートしたヴィノスやまざきは、創業当初、地元のお酒だけでなく、味噌や醤油なども大八車で行商して販売していました。

お客様の生活に寄り添って、お客様が必要としている商品をお届けする
その精神は今もしっかりと受け継がれていて、そんな商品の一つが「飛鳥山 純米本みりん」なのです。

この「飛鳥山 純米本みりん」は、静岡県藤枝市にある蔵元・杉井酒造が、餅米・米麹・本格焼酎だけを原料に、伝統的な製法で造る本みりんです。

その美味しさは、都内の有名レストランのシェフも愛用するほど。「このみりんを使うと、料理がとても美味しく出来るのよね」と指名買いされるお客様も多い、隠れた人気商品なのです。

通常のみりんより色も濃く、味もコクがあり、自然な甘さが素材の旨味を引き立てます。お料理に使うと、ご自宅で簡単に本格的な味わいが楽しめます。

静岡の本みりんを使った和食には、やはり静岡地酒を合わせてお楽しみいただきたい・・・!
そこで、ぜひ全国の皆様にご紹介したいのが、こちらの一本です。

巽酒 山田錦吟醸

蔵元と二人三脚で数々の静岡地酒を世に送り出し、日本酒の名伯楽と呼ばれたヴィノスやまざきの先代・山崎巽に敬意を表し、その名を冠した特別な酒を造りたい・・・
そんな想いから、この「巽酒」は誕生しました。

酒米の王様「山田錦」を使い、「吟醸王国」と呼ばれる静岡で静岡型吟醸を極めた松尾杜氏が、その技術を駆使して造り上げた一本。

静岡地酒らしい華やかさを持ちながら、キレのある力強い味わいで、全国のお客様から「どんなお食事にも合う」とご好評をいただいてきました。

このお酒を造る「國香酒造」は、静岡県袋井市にある小さな蔵元。

蔵の7代目にあたる松尾晃一氏が、自ら杜氏(とうじ=日本酒の醸造において、酒蔵の最高責任者)を務めています。

そんな松尾氏が醸すお酒といえば、忘れてはならないのが、國香の看板商品のこちらの一本です。

國香 純米吟醸 傳一郎
(※現在静岡本店のみでの取扱い)

実は松尾氏は、静岡地酒の発展に大きく貢献した「静岡酵母」の生みの親、河村傳兵衛氏の一番弟子
松尾氏は、香り高く雑味の無いきれいな日本酒を生む「静岡酵母」で醸す静岡型吟醸の伝統を、大切に守り続けてきました。

「傳一郎」の名は、師匠である河村傳兵衛氏が直々に名付け、「河村流酒造りの後継者であり一番弟子」という意味が込められています。

この「傳一郎」は、例年であれば「生酒」として火入れをせずに造られるのですが、生酒はその名の通りフレッシュなお酒。火入れしたお酒に比べると、どうしても時間の経過によって味わいに変化が出やすくなります。

地元の飲食店を中心に販売してきた國香酒造では、このコロナ禍で先の見通せない厳しい状況に直面し、今年初めてこの「傳一郎」を生酒としてではなく、火入れして造る決断をしました。

大変な状況の中でも、酒づくりを続け、お客様に少しでも楽しんでいただきたい。
静岡の酒づくりの伝統や、お米農家たちを守りたい。

今年の「傳一郎」には、そんな松尾杜氏の思いが込められています。

そんな今年ならではの、落ち着きと深みのある味わいを、ぜひ全国の皆様にお楽しみいただければ嬉しいです。

静岡本店 店長 戸塚

【プロフィール紹介】
イタリアワインが好きでワインに興味を持ち、通った「ヴィノスやまざき」。 ワインが好きで入社しましたが、ここ静岡本店では数多くの日本酒があり、日本酒に触れ蔵元に触れる毎に日本酒にもはまり、いつしか14年経ちました。これからも皆様に美味しいお酒をご提案できればと思います。