シラーのお手本のような一本!?匠の醸造家とぶどう農家の絆が生んだワイン

もう間もなく、10月に行われるソムリエ試験の二次試験では、銘柄を伏せて試飲する「ブラインド・テイスティング形式」でワインを試飲して、ぶどう品種や国・産地を推理します。

ヴィノスやまざきでは、一部店舗でテイスティングバー(※)を再開していますが、この季節柄「試験対策のテイスティングはできますか?」というご要望をいただくことが増えてきました。
※テイスティングバーは、有楽町店、渋谷店、新静岡セノバ店、京都店の4店舗で営業しています。

テイスティングバーでは、現在、試験対策用のメニューもご用意しております。
もちろん、どなたでもご注文可能です!
試験を受ける方だけでなく、ワインの資格に興味がある方、ワインが好きでチャンレジしてみたい!という方は、ぜひお気軽にスタッフまでお声がけください。色合い、香り、味わい・・・五感を研ぎ澄ませて、ぜひ試飲にチャレンジしてみてくださいね!

ぶどう品種別に試飲する際に、抑えておきたい有名なぶどう品種がいくつかあるのですが、本日はその一つ「シラー」をご紹介します。
(以前ご紹介した「カベルネ・ソーヴィニヨン編」はこちらから>>

シラーは、もともとはフランス南部のローヌ地方が原産の、赤ワイン用ぶどう品種。
現在は世界各国へと広まり、有名産地の一つオーストラリアでは「シラーズ」という呼び名で親しまれています。

そんなシラーの個性は、なんといっても力強さ!
色も濃くて、完熟したベリーのような果実の風味に、黒コショウのようなスパイシーな香りが特徴です。

そんな濃厚さが魅力のシラーですが、昨年買付隊がカリフォルニアを訪れた際に「これは美味しい・・・!」と輸入を即決し、大ヒットとなった一本があります。

それが・・・

グリス・セラーズ・シラー

熟したブルーベリーのような香りに、樽熟成によるコーヒーやカラメルの甘い香り、シラー種らしいペッパーのニュアンス・・・芳醇で、程よい飲み応えで、一本すぐに飲み終わってしまいます。
適度な酸味と柔らかな渋みもバランス良く、様々なお料理と一緒にお楽しみいただけます。

この「グリス・セラーズ・シラー」は、当店のオリジナルワイン「トゥルーヴァイン」シリーズなども造る、DNAヴィンヤーズのデニス氏が手がけるワイン。
デニス氏は、カリフォルニア州の中でも有機栽培が盛んなメンドシーノ地区で、40年以上ワインを造っており、大手ワイナリーにぶどう農家を紹介したり、地元のワイナリーのワイン醸造のコンサルタントも行っています。

昨年夏、デニスさんのワイナリーを訪れた時のことです。
「まずは飲んでくれ。」
そう言ってこのワインを出してくれたデニスさんの目には、自信が満ちあふれていました。

早速試飲をしてみると・・・
完熟シラーの旨みがたっぷり詰まった味わいに、買付総長こと数々のワイン産地を回ってきた会長・種本も「7000~8000円くらいでは・・・?」と思わずつぶやいたほど。

しかも、なんと日本では、2000円を切る価格でお客様に提供できるとのこと・・・!
本当にそのコストパフォーマンスには驚きを隠せませんでした。

実際にテイスティングしたお客様からも、
「濃厚な味わいで、思わず美味しいと呟いてしまいました!」
「値段を聞いて、驚きました…」
と嬉しいお言葉をちょうだいするほどです!

実は、通常であれば、メンドシーノ地区のシラーをこの価格で販売することは非常に難しいのです。
しかしながら、この土地を知り尽くしているデニス氏が、ぶどう農家との長年の強い絆を持っているからこそ実現することが出来たワインです。

「長期の契約をぶどう栽培農家と結ぶことで、通常の市場価格よりもはるかにお得にぶどうを入手しているんだ」と、デニス氏がこっそり教えてくれました。
ぶどう農家も、安定して収入を得ることが出来て、信頼関係があるからこそ可能なのだそうです。

デニスさんとぶどう農家の絆が生んだ「グリス・セラーズ・シラー」は、只今、ぶどう農家が造るワインを詰め合わせた「畑直送ワインセット」でもお楽しみいただけます。

他にも、メンドシーノ最高峰のジンファンデル種の赤ワイン「コロ」、ぶどう農家が自分たちのぶどうで造るメルロ種の赤ワイン「ネルソン・メルロ」、カリフォルニア屈指の銘醸畑から届いた「DNAヴィンヤーズ・ピノ・ノワール」など・・・様々なぶどう品種のワインが一気に飲み比べできるセットとなっています。

ご自宅でゆっくり、ぶどう品種別のワインを飲み比べてみたい・・・そんな方にもおすすめです。
秋らしくなってきたこの季節、ぜひぶどう農家たちのワインをお楽しみください。


新静岡セノバ店 ソムリエ 石井