樽入りのボジョレー・ヌーヴォー!?こだわりの職人ギヨさんは今

9月に入り、ヨーロッパや北米など北半球の国々では、本格的な収穫シーズンが到来しました。
当店のパートナー蔵元も、今収穫で大忙し。
現地の生産者からは、「収穫が始まったよ!」という知らせが続々と届いています。

フランス、ブルゴーニュ地方南部のボジョレー地区でも、そろそろ多くの生産者は収穫を始める時期。
その年に収穫したぶどうから造る新酒「ボジョレー・ヌーヴォー」に使われるガメイ種も、フレッシュな味わいに仕上げるために、他のぶどう品種に比べて早い時期に収穫されることが多いのです。

ところが先日、当店人気No.1のボジョレー・ヌーヴォー職人、ペール・ギヨさんに話を聞いたところ、「ぶどうの出来はパーフェクト。でも、収穫はまだまだ先だよ。」とのこと。

なぜ、そんなに収穫が遅いのか・・・?

本日は、ギヨさんとの出会いとともに、ボジョレー・ヌーヴォーに注ぐこだわりと情熱についてご紹介したいと思います。


フランスのボジョレー地方で長くワインを造るギヨさんは、「ボジョレーの革命児」のような存在。
そんな彼との出会いは、今から15年以上前にさかのぼります。

フランスのボジョレー地方では、ガメイというぶどう品種から赤ワインを造っています。
通常ボジョレーワインは、淡い色合いに、軽やかでフルーティな味わいが特徴です。

当店でも、ボジョレー・ヌーヴォーに長年取り組んできました。
しかしある年、お客様から「ボジョレー・ヌーヴォーは薄くて美味しくない・・・」というご意見をいただき、本当に美味しいワインを造る生産者を探しまわった末、若き農業青年だったギヨさんと出会ったのです。

ボジョレー地区の村名ワインの中でも、力強いワインで有名なモルゴン村の「グランクラ(グラン・クリュ=特級の意味)」の畑を所有しているギヨさん。
なんと最高樹齢が100年を超える古木のぶどうも使い、「これがボジョレーワイン!?」と思うような、骨格がしっかりしたワインを造っていたのです。

「濃くて美味しいヌーヴォーを造ってほしい・・・」と何年もお願いし、やっと造っていただいたワインは、ヌーヴォーとは思えぬ、濃くて渋みがガッツリとした赤ワイン。
それまで「ボジョレー・ヌーヴォーは飲まない」と言っていた赤ワイン通のお客様たちからも、喜んでいただけるヌーヴォーが出来たのです。

それから毎年現地に行き、一緒にディスカッションして、「さらに果実味を豊かにしてほしい」と、完熟したぶどうだけでヌーヴォーを造るように依頼してきました。
今では「モルゴン村の中でも収穫が一番遅いのではないか・・・」とギヨさん本人も言うほど、収穫をじっくりと待って完熟したぶどうから、果実味たっぷりのヌーヴォーを生み出しています。

フランスでは、南仏やボルドー地方の生産者で、すでにぶどうの収穫がスタートしていますが、ギヨさんがぶどうの収穫を始めるのは、今からまだ約一カ月先。
今年は一体どんなヌーヴォーを造ってくれるのか!?今から楽しみです!

そんなギヨさんが造る「本樽熟ボジョレー・ヌーヴォー」のご予約が、今年もスタートしました。

自宅で樽のヌーヴォー!?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
実は、一般的に樽のボジョレー・ヌーヴォーは、パックに詰めたワインを、ディスプレイ用の樽に入れたものも多いのですが・・・当店の樽熟ボジョレー・ヌーヴォーは、木樽に職人が一樽一樽手作業で詰めて、お召し上がりの直前まで熟成するヌーヴォーです。

手作業で行うため、造れる数には限りがあり、完全にご予約受注のみでのご用意となります。

今年はこの難しい状況の中で、本当にボジョレー・ヌーヴォーの輸入が出来るのか・・・?そのディスカッションをギリギリまで重ね、なんとかご用意ができるようになりました。

3L、5L、10Lの3サイズがありますが、10Lはおそらく業界最安値・・・!?と思うほど、この厳しい状況の中でも、「美味しいヌーヴォーを、出来るだけ手頃な価格で楽しんで欲しい」とギヨさんが頑張ってくれました。

海外旅行もなかなかしづらく、イベントごとが少ない今年こそ、ご家族や友人と一緒に、ご自宅で樽ヌーヴォーを楽しみませんか?


本島