ベンチャー農家が手掛ける夏の赤ワイン

今日から8月。
日本各地もようやく梅雨明けが始まり、ようやく夏本番という季節がやってきます。

夏といえば、やはり冷やして楽しむスパークリングや白ワインをお求めの方も多いと思います。

しかし、赤ワインでも軽く冷やしてお楽しみいただけるものも数多くございます。
例えば、カリフォルニア州のメンドシーノで見つけた「ネルソン・メルロ

色合いは淡く、ラズベリーなどのベリー系の甘酸っぱい香り。口に含むと果実味がありながらも、柔らかく酸を感じます。
冷やすことでその香りと酸を引き立たせ、よりこのワインの魅力を感じることができます。樽熟成を施しているため、余韻に残るカラメルのような甘い風味も印象的です。

カリフォルニアにあるメンドシーノは、カリフォルニア屈指の有機農業地として有名な産地。場所はカリフォルニアを代表する銘醸地「ナパヴァレー」の北にある産地。
そのため、ナパヴァレーよりも涼しく、ぶどうもパワフルな味わいが特徴のナパヴァレーに比べると爽やかな酸味を感じます。

そのメンドシーノで、奇跡的な出会いを果たしたのが「ネルソン・ファミリー・ヴィンヤーズ」。

そもそもの出会いは現地に訪れた時に目にした、現地の広報誌。つまりは瓦版のようなものでした。
もはや現地でも見つけるのは難しいとされる品種「オレンジ・マスカット」を、この蔵元が育てていることを発見し、すぐに山奥にあるネルソン・ヴィンヤード(ぶどう園)に飛びました。

そこには、代々受け継いできた家族のぶどうの樹を丁寧に育てるネルソンさんの姿とその愛情をたっぷりと受けた畑が広がっていました。

そのぶどうを使ってワインを造るのは、有名ワイナリーで修行をしてきたネルソンさんの息子のクリスさん。

元々はシリコンバレーでIT関係の仕事に従事していましたが、父の誇りある姿に胸を撃たれ家業を継ぐ決意をしたのです。

クリスさんは素晴らしい醸造家でありながら、「大手とは一線を画した新しいコンセプトのワインを造ろう」と、ヴィノスやまざきに相談をしてきました。

そして、提案してきたのがフルーティーで飲みやすく、低価格で提供できるメルロ。
カリフォルニアらしい果実実を残しつつも、飲み飽きがこない洗練された味わいを追究し、昨年、ようやく日本に到着しました。

もちろん最初からはうまくいきませんでしたが、私達の意見を取り入れながら、新しいコンセプトのワインに今でも挑戦し続けてくれています。

古き良きアメリカを守りながら、新しいことに挑戦するベンチャー魂。
その姿は、酒屋という家業を大切にしつつワインの直輸入を開始して様々な取り組みにチャレンジしてきたヴィノスやまざきの次の時代を生きる自分たちと重なり、刺激を受け胸が熱くなったことを覚えています。

そんな良きパートナーとも呼ぶべきネルソンが手掛ける赤ワインはもちろん、夏にもお楽しみいただきたいバラエティ豊かな赤ワインを6本厳選したセットもご用意をさせていただきました。

夏にこそ楽しんで欲しい、こちらの赤ワイン。ぜひご自宅でごゆっくりお楽しみ下さいませ。

高澤