夏のシャンパーニュは「ブラン・ド・ブラン」!

今日は各地で気温30度を超える真夏日となりました。
いよいよ夏本番となり、やはりこの時期に飲みたくなるのはシャンパーニュ!

中でも「ブラン・ド・ブラン」造りの「ジャン・ミラン・トラディション」はこの夏に是非オススメしたい1本です。

香りは爽やかな青りんご、白桃のようなフレッシュ感が立ち上がります。
口に含むとキメの細かい泡、香り同様フレッシュかつキレがありながらもしっかりとした果実感のある味わいが広がります。
そして、最後にはバターやバニラのような風味が余韻として残り、シャンパーニュらしいエレガントさんをしっかり感じさせます。

「ブラン・ド・ブラン」とはそもそも一体何のことなのでしょうか?
実は白ぶどう100%で造り上げるスパークリングのことを指します。

「白いシャンパーニュは白ぶどうから造られるんじゃないんですか!?」

そう思われる方も多いかもしれませんが、主なシャンパーニュは黒ぶどうと白ぶどうどちらも使用して造られます。

色素を含む果皮を加えずに果汁だけを発酵させることで、黒ぶどうからも白ワインのような色調で造ることが可能なのです。

白ぶどうからは爽やかでフレッシュな味わい、黒ぶどうからはパワフルで力強い味わいが演出されます。

そのため、夏には爽快感ある「ブラン・ド・ブラン」の人気が高まり、この時期はシャンパーニュのお問い合わせも増えるのですが…

シャンパーニュについては使用できるぶどうに制限があり、その地域性から栽培も難しいとされています。

それ以外にも様々な厳しい規定が設けられていることから、他のスパークリングワインに比べて価格は高くその金額は年々上昇しているのが現状です。

そのため、お客様からも「格別に美味しいシャンパーニュは、高いものばかり…本当に美味しくてコストパフォーマンス抜群のシャンパーニュを探してきてほしい。」というリクエストがあとを絶ちませんでした。

その声を受けて買付隊はシャンパーニュ地方のあらゆる村を訪ね歩きました。

そして、探し回った末に辿り着いたのが、シャンパーニュ地方南部コート・デ・ブラン(フランス語で白い丘)に位置し、特級の格付けを持つ「オジェ村」。

その名前の通り、シャンパーニュ地方でも白ぶどうのシャルドネ種で有名な産地で、特にオジェ村は「ブラン・ド・ブラン」タイプのシャンパーニュを最も得意としている地域です。

村人を訪ね、「美味しいシャンパーニュの造り手を探しているのですが…」という私たちの質問に、どの村人も「それなら、ジャン・ミランに行きなさい。あそこなら、間違いないよ。」と教えてくれました。

早速蔵元を訪ねて話を聞くと、もともとはぶどう栽培農家で、なんと150年以上の歴史があるとのこと。当時栽培したぶどうは全て卸売してしまい、自分たちでシャンパーニュの生産は行っていませんでした。
ご主人のアンリ・ポールさんいわく、当時卸売していたお得意様の中には、シャンパーニュ好きならば誰もが知る有名シャンパーニュの生産者が名を連ねていたそうです。

そんな彼らが、本当に少量ではありますが自分達のぶどうを使って現在はシャンパーニュを造っており、その味わいに買付隊が全員に納得!そして、価格も有名メゾンの半分以下…。

すぐに直輸入を開始して、「ジャン・ミラン」は当店の蔵直シャンパーニュを代表する生産者の一つとなりました。

そして、我々はミランに更なる要望を届けました。

「手頃で美味しいシャルドネ100%でブラン・ド・ブランのシャンパーニュを日本のお客様のために造ってほしい」

最初に申し上げたように、制限や規定が多いシャンパーニュの中で単一品種のシャルドネのみで造り上げれば希少性はさらに高まり、やはり価格の上昇は否めません。
しかし、ジャン・ミランは見事に5,000円を切る価格でこの「ジャン・ミラン・トラディション・ブリュット」を造り上げてくれたのです!

この夏、是非とも「ブラン・ド・ブラン」の味わいに酔いしれて下さい。

高澤