人気ワインの裏側の秘密を、ここに解き明かします… by裏事情を知る元女性バイヤー

「ヴィノスやまざきは2000~5000円代に圧倒的なコスパワインが多いよね」
と、お客様に言っていただくことが多く、大変うれしく思います。

特に最近は、ご自宅でワインを飲まれる方が多く、今まで星付きレストランで数万円クラスを召し上がっていたお客様から「ヴィノスの2000~5000円ワインの品質に驚きました!」というお声もいただきました。本当にありがとうございます!

が、じつはヴィノスやまざきはそれ以下の1000円台ワインにも力を入れています!

毎日家族でお惣菜にワインをあわせて…という方に最も人気のワインはどれもこの価格。
たとえば某大手コンビニでも、ヴィノスやまざきの「ウエストエンド・ブラック・シラーズ」というワインが大人気となっているのです。
ブラック・シラーズは、ヴィノスやまざきの店頭でも販売しており、かなりの人気!
1000円台赤ワインの売上No.1です。



しかし、このブラック・シラーズに負けず、直輸入を開始した26年前から、この価格帯の赤ワインの売上本数トップをいくのが、南フランス・ラングドック地方の「ドメーヌ・プティプロ」のカベルネ・ソーヴィニヨン

濃厚でいてシルキー、赤ワインに期待されるボディや渋みもしっかりとありながら、果実の味わいがギュッと来るので、渋いとか酸っぱいと感じない、なんとも美味しい味わいなのです。


このワインの造り手は「ドメーヌ・プティプロ」といって、輸入を開始した当初は「ドメーヌ・グールガゾー」と名乗っていました。ラングドック地方という、当時は無名だった産地のパイオニアです。
26年経った今でも、毎年買付隊は現地に通って交流を深めています。




彼らの「シャルドネ」というぶどう品種から造られた白ワインに26年前に出会った時には「まるで高級ブルゴーニュ産ワイン??」とびっくりして、「ワインの直輸入ビジネスを、借金してでもやろう」と、買付隊長が決意したワインの一つだと聞いています。



それから、ヴィノスの白ワインの看板商品は、ドメーヌ・プティプロのシャルドネ 樽熟成
赤ワインの看板商品は「シャトー・レゾリュー 赤ラベル」に、自然となっていきました。

ですが、その陰で密かに、この当時から爆発的に売れていたワインこそが、
ドメーヌ・プティプロのカベルネ・ソーヴィニヨンだったのです。


このワインについて、なぜ社内外でほとんど語られないのか。その秘密を解き明かすと…

第一に、「当初プティプロでは、赤ワイン用ぶどうは南フランスの地場品種がメインで、カベルネ・ソーヴィニヨン種の畑がとても小さく、生産量が少なかった」

第二に、「一度召し上がった方のリピートやケース単位でのご購入が多く、いつも在庫が欠品している」
(ご迷惑をおかけし、申し訳ございません…)

そして第三に、「あまりに人気なシャルドネの陰に隠れてしまい、ラベルも目立たないので、新しいお客様が手に取られる機会が少ない」からなのです。

つまり、PRしなくても、何もしなくても、売れ続けているワインだということなのです。


特にワインの名前を「グールガゾー」という屋号から、「プティプロ(=この蔵の中で最高の畑の名前)」に変えてしばらくたった3年前頃から、品質がさらに向上し、しかも価格もずっと変わらないということで、毎回リピーターの方の購入であっという間に売り切れてしまいます。




ヴィノスやまざきには、このように派手ではないけれど、隠れたロングセラーワインがたくさんあります。何もしなくても売れるので、ラベルの変更や、アピールを何も行っていない…

現在マーケティング担当の私としましては、もっと目立つようにアピールすべきなのでは…?と、このブログを書きましたが、目立たない実力派だからいいのかな、とも思うのです。

え?まるで、私のようですか…?
ありがとうございます。
私も今年からは、思い切って自己主張しようかと決意しているのですが…

入社10年、男子リーダーの陰に隠れていた 本島