蔵直ワインの専門店ヴィノスやまざき Vinos Yamazaki「蔵直®」は株式会社ヴィノスやまざきの登録商標です

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オーストラリア調査報告記
オーストラリアワインは、温暖な気候を反映した果実味の豊かさが高い評価を得ており、年々生産量が増えています。近年、最新技術の導入などにより、世界的にも評価が高いワインが造られています。

今から5年前、「日本ではまだ無名の産地だが西オーストラリアでは高品質なワインが造られており、ぜひヴィノスやまざきに輸入して欲しい」という西オーストラリア州政府からの熱い要望がありました。早速サンプルを取り寄せ、買付隊全員で試飲したところ、「美味しい!!でも、これがオーストラリアワイン!?」これこそ、まさしく「目から鱗が落ちた!!」の表現がピッタリの素晴らしいワインだったのです。すぐに現地に飛び、事前に試飲した素晴らしいワインを造る蔵元を一軒一軒回りました。オーストラリアワインの取り組みはここからスタート。


買い付けの様子
オーストラリアワインの買い付けから5年後の2010年。JAPAN WINE CHALLENGE(アジア最大のワインコンペティション)で当社が扱うオーストラリアワインの生産者ウエストエンドのワインが、The Best of AusutraliaとThe Best Sweet Wineの2つの賞をダブル受賞しました。家族経営でやっている小さなワイナリーが、このように栄誉ある賞を受賞したことに大変感動を覚えると共に、改めてオーストラリアワインの品質の高さが示されました。
 
左:スペリエ氏 中:高円宮妃殿 右:買付隊長種本
そこで今回、世界から注目されているオーストラリアワインの現状を調査するべく、ヴィノスやまざきの調査隊がオーストラリアを訪問することになりました。
   
西オーストラリア州パース空港に到着。目的の蔵元「ハップス」はパース市内から南に360km、車で6時間程かかる、マーガレットリヴァーの最北端ダンスバラでワイナリーを経営しています。
©2010Goole画像TerrMetrics,地図データ
  ©2010Goole画像TerrMetrics,地図データ
マーガレットリヴァーの最北端ダンスバラに到着すると、出迎えてくれたのはオーナーのアール・ハップスさんと奥様のロズリン・ハップスさん、醸造家のマーク・ウォレンさんです。また、6時間のドライブをしてくれたのはロズリンのお兄さんのブライアン・ジョーンズさん。
彼らは70年代、マーガレットリヴァーがまだ無名の産地であった頃から、この地でワイナリーを運営しています。家族経営の蔵元なので、家のすぐ後ろには醸造施設(タンク、樽、瓶詰め施設など)があります。
90年代、オーナーのアール・ハップスさんは、この地でいかに優れたワインが造れるかを検証すべく、30箇所以上の土地に温度計を設置し、このマーガレットリヴァーの中で最高の品質のぶどうが出来る場所を捜し出しました。2年以上の研究の結果マーガレットリヴァーにある「カーリデル」という地域がぶどう作りに最適であると証明し、1996年にこのぶどう畑を購入しました。
醸造家のマーク・ウォレンさんは、オーストラリア国内の有名醸造学校の1つであるカートン大学の自然科学と醸造について毎週講習を開いており新世界の若手醸造家を育て上げています。マークさんはオーストラリア国内でワインメイキング&コンサルタントも努めるまさに凄腕醸造家です。
 
ハップスのワイナリー入口
 
左:マークさん 中央:ブライアンさん 右:アールさん
90年代にアール・ハップスさんが2年以上の調査で見つけた「スリーヒルズ」という土地でリリースしてから、わずか3年で「スリーヒルズ・シラーズ99年」が、世界的に有名なワイン評論家「ロバート・パーカー」氏によってパーカーポイント95点を獲得しました。
 
パーカーポイント95点
彼らのワイン造りは全てが手作業です。100%自社畑(エステート)を使用し減農薬製法を実践。「スリーヒルズ」では、低収穫量でぶどうは収穫されています。もちろん熟成に使う樽は100%フレンチオークと隅から隅までこだわり抜いています。
   
ハップスの畑
ハップスの熟成樽
   
パーカーポイント95点など、ハップスの快挙は地元でも高く評価されています。地元のリカーショップではマーガレッドリヴァーの名前を世界に知らしめたルーウィン・エステートのアートシリーズシャルドネ(A$95)の横にはハップスのワインが並んでいます!!
ルーウィンに並んでハップスのワインが!
 
マーガレット・リヴァーはオーストラリアワイン生産量の中でわずか3%ながら、オーストラリア屈指の高級産地です。ハップスは高級産地という肩書に依存することなく、強い信念を持ってワインを造っているのです。
   

セールスリーダーでもあるブライアンさんはこのように語ってくれました。

「高くて美味しくて有名になるのは簡単かも知れない。でも、ハップスのワインを最高品質の美味しさで毎日の食卓に楽しんでもらいたい。そして、そのワインについて語り合いながら楽しめる最高品質のワインを目指しているんだ。」

 
セールスリーダーのブライアンさん
ハップスが甘口から重厚なワインまで多くの種類を生産しているのも、たくさんの人にワインを飲んで楽しんで貰うためなのです。

世界レベルの品質を持ちながら、コストパフォーマンスを忘れないハップスの信念に調査隊一同は感動しました!!

ハップスのワインはこちらから

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次なる目的地はマーガレットリヴァーから北に約90㎞離れた地「イヤリンガップ」。ここでワイナリーを経営するのが「ウッドサイドヴァレー」です。オーナーの「ピーター・ウッド」さんの長年の夢がワイナリーの設立でした。偶然自らの名前と一緒の土地「ウッド・サイド」を見つけ、そこに運命的な出会いを感じたのがワイナリーの始まりでした。
     
©2010Goole画像TerrMetrics,地図データ
  ©2010Goole画像TerrMetrics,地図データ
「ウッドサイドヴァレー」は1995年に設立された新しい蔵元です。オーナーのピーター・ウッドさんはワイナリーとしての経験はありませんでした。しかし、ディヴァイナーと呼ばれる占い師が「この土地には非常に稀少な湧水が存在する。」と証言し、実際に泉が掘り当てられたこと、さらに西オーストラリアワインの有名ワイナリー「ホートン」を設立した歴史的人物「ジャックマン」家の後押しもあり、ピーターさんはこの土地を購入したのです。

ピーターさんは「プライド・パッション・パーパス」の3つを蔵元のコンセプトを掲げました。ピーターさんの熱意と、蔵元のコンセプトに共感した醸造家の「ケビン・マッケイ」さんが加わり、一丸となって最高品質の「プレミアムワイン」を造り始めました。

実は、ケビンさんの父「ビル・マッケイ」さんはこの土地を知り尽くしたエキスパートでもあり、ホートン設立のジャックマン家からの技術を受け継いだ醸造家でもあります。その息子であるケビンさんは父から受け継いだ優れた醸造技術を用いこの土地で最高のワインを造ろうと努力する今注目の若手醸造家なのです。

 
   
ピーター・ウッドさん
ウッドサイド・ヴァレーはオーストラリア特有の強い日照量を避けるため、あえて北側の斜面に葡萄畑を造っています。ボルドーを意識した、エレガントなワインを造るためにも水はけが良く、丘陵地にそびえるこの蔵は一切機械を使った収穫はせず全て手積みによる収穫を行い、収穫量は1ha当たり36hl/haと5大シャトー顔負けの低収穫量を実践しています。
北側に位置する畑
 
また、ディヴァイナーと呼ばれる占い師の助言によって掘り当てられた泉は、天然の湧き水となっています。泉の周りに見える白い部分は、石灰質の土壌で泉を通してぶどうに豊富なミネラルを与えているのです。
 
希少な天然の泉
熟成にはフレンチオークの新樽を100%を使用しています。新樽は一度使用した樽と比べて数倍もの値段がするため大変なコストになります。さらに、同じ樽を3年以上使わないなど細部にまでこだわりが見られます。年間生産量もなんと1500ケースしか存在しないボルドー顔負けの1本を造り出しています。
ウッドサイドの熟成樽
 
また、2003年にはインターナショナルワインコンペティションにおいてシルバーメダルを獲得し、翌年2004年にはゴールドメダル、さらに翌年2005年にはそのゴールドメダルの上をいく「Warren Winiarsky Trophy」を受賞。歴史上西オーストラリア最高の評価を獲得しました。
 
Warren Winiarsky Trophy
しかしピーターさんはその評価に満足するのではなく、さらなる栽培方法や土地の研究を重ねると共に、西オーストラリアをもっとみなさんに知ってほしいという思いで、日々ワイン造りに精を出しています。

ピーターさん曰く

「ワインの為だけに費用を掛け、全てはお客様の為に最高の品質を提供したい」 と話しています。そのため、セラードアやティスティングルームなどの施設には一切投資を行わず、醸造設備と技術のみ投資を行う様にはまさに脱帽です!

ウッドサイドヴァレーのワインはこちらから

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3番目の訪問は西オーストラリア州のパースより内陸に60km程いったパースヒルズ。次に向かう「ウエスタンレンジ」は「隠れた最高のぶどう畑の宝庫」と称されるパースヒルズの中のチドリンヴァレーでワイナリーを経営しています。
   
©2010Goole画像TerrMetrics,地図データ
  ©2010Goole画像TerrMetrics,地図データ
ウエスタンレンジはマリリン&ジョージ・コーデュロイ夫婦が1985年にこの地で始めたワイナリーです。このチドリンヴァレーは冬に雨が多く、夏は雨が降らない非常にぶどう栽培に適した土地です。彼らのブドウが良質であることを知るマーガレットリヴァーのワイナリーがウエスタンレンジよりぶどうを買い付けていました。この様に、高級産地マーガレットリヴァーでもパースヒルズのぶどうを使っていましたが、1998年に地理的呼称制度 GI (Geographical Indications)が整理されてくると、マーガレットリヴァーの蔵元へぶどうを卸す事が出来なくなりました。そこで2001年より自家栽培ぶどうからワインを造り瓶詰めまで行うようになりました。
ウエスタンレンジ外観
オーナーのマリリン&ワインメーカーのイスラエル
ウエスタンレンジはヴィオニエ種の先駆者として大変有名です。マリリンさんは1986年に世界でたった30ヘクタールしか残っていないヴィオニエ種に危機を感じていました。その為世界最高のヴィオニエの生産地、シャトーグリエから苗木をゆずってもらい西オーストラリアで初めてヴィオニエ種の栽培を始めました。そのころアメリカや、オーストラリア各地でヴィオニエの栽培が試みられましたがどこも上手く育ちませんでした。そんな中、5年の歳月をかけて唯一成功したのがウエスタンレンジだったのです。そして今ではマリリンさんはヴィオニエの先駆者として各地でセミナーを開いています。
ヴィオニエの樹
 
ワインメーカーのイスラエルさんは世界各地でワインの醸造をしてきました。ポルトガル出身の彼はポルトガル有名ワイナリーやソノマのドライクリークやオーストラリアで最大規模のジェイコブスクリークでも経験を積みました。世界中のワイナリーの醸造経験を生かしウエスタンレンジのワインの品質をぐんぐん上げています。
 
ワインメーカーのイスラエルさん
ウエスタンレンジは、認定をもらうのに10年はかかるといわれている南半球最大のオーガニック認証団体NASAA(National Association for Sustainable Agriculture Australia)の有機栽培の認証も取得しています。認定されているオーガニック・シラーズの畑では靴にカバーをかけ異物が紛れ込まないようにするなど、非常に厳しい管理体制のもとぶどう栽培が行われています。
有機認証の畑
 
また、ヴィオニエ種以外にも貴重なぶどうの樹があります。ウエスタンレンジが所有する80年の古木のグルナッシュは世界でも有数の成功例で、世界最高峰の醸造学を教えるカリフォルニア大学デイビス校から研究のオファーが届いているほどです。そして5年前にはオーストラリア農業局より1本1000ユーロ以上のワインが出来るコートロティに最も酷似した土地がチドリンヴァレーだという結果も出ています。

素晴らしい土地で、その気候に合ったベストなぶどうを栽培、醸造するウエスタンレンジ。今後の活躍にも期待です。

ウエスタンレンジのワインはこちらから

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最後に向かった蔵元は「ウエストエンド・エステート」。西の都パースから東海岸のシドニーへ向かい、さらにらに内陸へ600km入った「グリフィス」でワイナリーを経営しています。グリフィスは世界的に有名なイエローテイルやジェイコブスクリークもワイン造りを行っている地域となっています。ウエストエンドは家族経営の小さな蔵元ながら、イエローテイルやジェイコブスクリークなどの大規模ワイナリーと並んでグリフィスでは有名な7つの蔵元の1つに数えられています。
   
©2010Goole画像TerrMetrics,地図データ
  ©2010Goole画像TerrMetrics,地図データ
パースとグリフィスでは時差は2時間。朝に出発して到着したのは夜の9時と、広大なオーストラリア大陸を改めて実感する機会となりました。空港で出迎えてくれたのは、オーナーのアンドリューさんと兄のマイケルさん。この地の有名ワイナリー、イエローテイルやデボルトリは、今から70年ほど前にイタリアからこの地へ移民として移り住みました。ウエストエンド・エステートもその1つであり、アンドリューさんとマイケルさんの父はイエローテイルやデボルトリの家族と良き友達であり、この地を育ててきた1人だったのです。
この日は夜遅いこともあり、蔵元のお宅で先日行われたジャパンワインチャレンジ2010最優秀賞を獲得したことを報告しました。アンドリューさんは「スティーブンスパリエから表彰されるなんて歴史的出来事だよ!この賞はアジア圏でもっとも大きな影響をもたらす賞で父のビルも本当に喜んでいるし、地元も本当に嬉しいんだ。だからテレビや新聞などのメディアも注目していて明日は取材が来る予定なんだよ!」と地元でも大きな話題となっていました。
JWCの報告後の蔵元と調査隊
 
翌日、早朝よりウエストエンド・エステートのぶどう畑と醸造施設を巡りました。日本で量販されているイエローテイルやジェイコブスクリークもこのグリフィスの土地から来ていますが、大規模ワイナリーはぶどう生産が追いつかず他の州で採れたぶどうも使用するので、グリフィス産の良質なぶどうだけを使うわけにはいきません。彼らはグリフィスでよいぶどうが取れることを知っていますが、量産をしなければならないために瓶詰めを有名産地で行い、ブランド力を強めているのです。
 
ウエストエンドの畑
一方ウエストエンド・エステートのプライオリティー(優先事項)は品質です。父のビルカラブリアさんはこのグリフィスの名前を世界中に広め高品質なワインが出来ることを伝えたくこの40年間取り組んできました。その結果がアンドリューさんの代で実り今や世界中でこのウエストエンドのワインが認められてきているのです。2005年に獲得したニュー・サウス・ウェールズ州の「WINERY OF THE YEAR」や今回のジャパンワインチャレンジでのダブル受賞などでその実力をしらしめています。
ウエストエンドの醸造所
 
前日の予告通りにテレビの取材も行われました。調査隊は英語でのTV取材にドキドキしながらもヴィノスやまざきの取り組みを伝えました。アンドリューさんは「日本のお客様に僕らの努力の結果が伝わって嬉しいし、ウエストエンドのワインはこのグリフィスで最も価格の高いワインでもあるんだ。でもそれでもすごいコストパフォーマンスを出す努力を家族全員でしているんだ!」と取材陣に熱弁。
 
地元のテレビに取材されました

今回の調査で、私たちはこの蔵元の多くの情熱と努力を日本のお客様にしっかり伝えなければという責任と使命を深く深く感じました。

ウエストエンド・エステートのワインはこちらから

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