ドメーヌ・マビィは、Auguste Maby氏が質素な4ヘクタールの畑から創業してから200年もの間ワインを生産し続けてきた。今日ではTavel(23ヘクタール)、Lirac(30ヘクタール)、Cotes du RhoneとVin de Paysと合計で63ヘクタールの規模となっている。現在は大胆かつ情熱的なRichard Maby氏がトップとなり、ここ4年間で大胆な変革を行ってきた。Richard氏はこう語る:「10年前、私の父は借金を返すのに精一杯でワイン園に全く投資をしていなかった」「父は熟していないブドウを栽培し、タンニンをソフトにする為に樽で熟成させただろう。しかしながら、最近の消費者はもっとソフトかつフルーティーなワインを求めている。だから私はブドウ園とワイナリーにかなりの投資をし、生産方式も最新のものを取り入れている」「樽はまだセラーにあるが、私はもうそれは使わない。父は認めてくれたが、捨てるのにはまだしばらく時間がかかるよ!」
2005年以来このドメーヌは持続的な農法を実践している。その目的は2013年までにバイオダイナミック(有機栽培農法)として認証されることだ。マビィ氏のビジョンは明確である。「バイオダイナミックは消費者、テロワール、そして私たちを守ってくれる。私たちはあまりにも大量の農薬を使いすぎている。ラッキーなことに、LiracとTavelでは有機農法ワインを生産するのに適した環境がある」。高コストゆえに躊躇するところではあるが、それでもマビィ氏は、驚異となる競合がいない上に少なからず魅力的な気候条件であることに気付いているのである。
マビィ氏の目的は近隣のクリュと肩を並べるレベルのワインを生産することだ。「私たちはChateauneuf-du-Papeみたいな評判もないし、Liracを売るのは簡単ではないと考えている。しかし私たちは段々良くなってきている。良質な小石の多い土壌に植えられた3つの素晴らしい品種が出来た時、Chateauneufと肩を並べるほどに優れたワインを作ることができると確信したよ」
Tavelに関してはロゼが流行っているとマビィは気付いているが、同時にTavelの流行はグローバルスタンダードと比較して異質なものであることもわかっている。「もし彼等が目隠しをされてテイスティングをしたとしよう。きっと多くの人が赤と勘違いするに違いない。でも、Tavelはフランスブドウ園の真珠なんだ」。更に彼は続ける。「多数の生産者が流行を追い求めて変わってしまったけど、結局元来の手法に戻ってきている」「残存糖のあるワインははじめはとても魅力的だが、しばらくしたらいやになってしまう。しかも食事と合わないよね。もちろんTavelは違うけど」 |